2026/09/08
グラスの向こうに(0011)
グラスの氷が小さく鳴った誰もいない席をなぜか 見ていた君な...
ROCK LIVE
カウンターの隅で
君とグラスを傾ける
いつもの店 いつもの席
なのに今夜は少し違う
「最近どう?」なんて
どうでもいい話をしながら
本当に聞きたいことだけ
また言えずに笑ってる
氷がゆっくり溶けるたび
僕の強がりも消えてゆく
酔ったせいにできるなら
今夜くらい いいだろう
グラスが、空になるまで
もう少しここにいてくれないか
君の声を聞いているだけで
寂しかった夜がほどけてゆく
好きだなんて言葉より
もっと深い場所に君がいる
今夜は帰したくないなんて
言えない僕を 笑ってくれ
君が昔の恋を
少し寂しそうに話すから
何も言わず もう一杯
僕は静かに注いでみる
幸せだったことも
忘れられない痛みも
全部君を作ったのなら
僕は全部 好きでいたい
窓に映ったふたりが
少しだけ近く見えて
触れれば壊れそうだから
ただ隣で見つめていた
グラスが、空になるまで
もう少し話していてくれないか
君が笑ってくれるたびに
僕の昨日まで救われてゆく
愛してるなんて言葉では
きっと足りない夜がある
君がここにいる それだけで
こんなに胸があたたかい
何杯目だったかな
もう覚えていないけど
君に出会った日のことだけは
今でもちゃんと覚えてる
あの日から僕の世界には
帰りたい場所がひとつ増えた
それが君だと
今なら言えるよ
グラスが、空になっても
このまま隣にいてほしい
夜が明けて 街が目を覚ましても
君の手を離したくない
好きだよ
やっぱり君が好きだよ
酔ったせいにはしたくない
遠回りばかりした僕だけど
最後に帰る場所は
君がいい
空になったグラスに
朝の光が揺れている
もう一杯はいらないよ
君がいれば
それでいい